10月18日(火)に建設国保会館で
第三回仮設国際会議が行われました。
本日はその様子をご紹介します!
仮設国際会議とは・・・
日本・中国・ドイツ・アメリカの4か国が
最新の足場・型枠技術について発表し、交流を深め、
安全面及び生産性の向上を目指します。
また、相互理解促進のため、足場・支柱及び
型枠の規則と使用方法の各国間の
相違についてケース・スタディに努めます。
2014年に中国・海南省で、
2015年にドイツ・ダルムシュタット工科大学で
それぞれ開催され、今回は輪番制で日本が
ホスト国となりました。
今回は4か国の仮設・型枠業界の方々が
一斉に介しているということで、
通訳案内士の方によって逐次通訳が行われました。
実行委員長の小岸様です。
「仮設・型枠の安全は建設職人の命を守る、
重要な役割を果たしています。
私も弊社の建設職人が事故で仮に命を落とせば、
胸が抉られるような悲しみを抱きます。
それは皆さんも同様な感覚をお持ちかと思います。
そこで今回、仮設や型枠の安全を共有し、
グローバル化することで、是非皆様と
意見交換を活発にしていきたいと思います。」
と挨拶しました。
次にアクセス専務理事の東尾様による、
日本における仮設安全への歩みの報告がありました。
全産業の労働災害の死亡者は2000年代から
徐々に減っていますが、カテゴリ別に見ると、
建設業に関してはほぼ横ばいです。
また日本は産業国であるのにも関わらず、
死者の割合が35%を占めています。
労働災害の種類別に見ても、
毎年「墜落」が40%前後を占めています。
アクセスでは建設職人の安全と地位向上を図るため、
建設職人基本法の議員立法による制定に動いています。
その後各国のプレゼンテーションが行われました。
アメリカの発表では、総合的に規格化された
「Layher足場」の紹介がありました。
Layher足場はクレーンを用いなくても
安全な直立建てが可能だそうです。
ドイツの発表では、コンクリート型枠に関する
欧州品質保全協会の活動について報告がありました。
この1年間でヨーロッパコンクリート型枠品質保全協会(GSV)は
ヨーロッパ標準作成への協力や
ヨーロッパ地域における国際作業規定の強化など、
様々な取り組みをされたそうです。
また、品質保証とブランド保護のため、
型枠監視に関する実効的要求指針の作成や
当該指針に適合した型枠にGSVシールを
賦与しているそうです。
中国の発表では、中国の足場型枠技術発展と展望について
報告がありました。
中国は国土が広大で、各地で風土や建築条件が異なります。
建築意匠も様々に変化しており、それに応じ型枠や
足場のスタイルが多様化しているそうです。
また、型枠や足場の材料はその地域ごとに供給されるので、
地域ごとで個性が強くなるそうです。
会議終了後に行われたレセプションでは、
アメリカのグレンビル仮設産業協会事務局長が
乾杯の音頭をとりました。
こうして、第三回仮設国際会議は無事
お開きとなりました。
今後も足場・支柱及び型枠の使用者と
点検者に対する品質水準を高めるために、
努力して参ります!